ASDの偏食とビタミン欠乏症



摂食外来を担当していますが、最近は発達の凸凹ちゃんの偏食のご相談がとても多く感じます。

そんな中、小児科からある症例の報告を読みました。

偏食によりビタミンCの欠乏のため、壊血病を発症し歩行困難になった症例です。いま、ご指導させていただいているお子さんが、歩きたくない、足が痛いとの訴えがありました。急いで、かかりつけの小児科主治医に検査をお願いし、いま結果待ちですが、改めて自分の認識不足を反省しています。

文献を調べてみると、多くはありませんがASDの偏食による壊血病の発症と歩行困難、また、ビタミンCに限らず、ビタミンB1不足によるウェルニッケ脳症、ビタミンB12、葉酸不足による巨赤芽球性貧血、ビタミンA不足による眼球乾燥症や角膜潰瘍、ビタミンDの不足によるくる病の報告がありました。

特に、壊血病による歩行困難は整形外科からの報告もあります。

これはASDの子供たちの極端な偏食による栄養面の重要性を示唆したものだと感じます。そして、私たち医療者サイドの認識不足もあるのではないでしょうか。これらのビタミン欠乏症について、今後の摂食指導で深く考えていかねば和ならないと思いました。