小児在宅小児歯科医療



11月後半から今月にかけて本当に忙しい毎日でした。

特別支援学校3校、お話しのお仕事が5件、病院1件でした。

特別支援校の訪問は、診療室でしか見ない子どもたちの新たな一面に接することができました。学ランを着て授業を受ける姿は、診療室で会う姿と違い、しっかりとした小学生中学生の顔です。診療室の姿はその子の生活をジグゾーパズルに例えると一つのピースにしか過ぎません。そこで、この子は治療ができるとかできないとか、躾とか決めつけてしまうことを、歯科医師として決してしてはいけないとあらためて思い、我が身を振り返るいい機会になりました。

それぞれの仕事が自分を振り返る機会になったり、復習するきっかけになったりして、忘れたり抜けたりしていることを確認でき反省の日々でした。

1月6日に行われた第1回鹿児島小児在宅歯科医療研究会は大きな意義のあるものだったと思っています。

演者として呼んで頂きましたが、他の先生の話で勉強できましたし、特に保護者のお話しには心を打たれました。高齢者など大人に関しては訪問歯科診療は整備されていきますが、重心の子供達はまだまだ陽の当たらないところにいます。歯医者に行きたくてもいけなかったり、訪問してほしいことをどこに相談していいかわからないご家族の方々は、交換期に抜けた乳歯を誤嚥させないか、虫歯にならないか、歯石がついているなどの不安を抱えておられることと思います。そういう状況下で、この会が発足し多くの方々が集まったということは素晴らしいと思いました。

これは個人的な見解ですが・・・

NICUから地域に戻った子供のいるご家族が最初に会う社会資源は保健師さんだと思います。それと同じように、行政歯科衛生士も最初に会う社会資源になっていけばうまく歯科に繋がって行くのではないかと思うのです。

地域に生きる子供たちのために、歯科医療を行うものとしてできることを少しずつ積み上げて行ければと思います。