スプーンの大きさ

最近まで気がつかなかったことがあらます。それは、給食のスプーンの大きさです。たまたま、食べることが苦手なお子さんの給食の状態を見に行った時、低学年のその子が大きなカレースプーンを使っていました。

スプーンが大きすぎるので、もう少し小さいものをとお願いしたら、給食センターから配膳されるので、小1から中3まで、そして先生方も同じ大きさのスプーンなのだそうです。

ご家庭では、お父さん、お母さんと子どもたちではスプーンやフォークは大きさを変えませんか?

学校ではなぜ?驚いてしまいました。

スプーンが大きすぎると、上顎にスプーンがぶつかって傷つけてしまう可能性があります。口の中に傷ができれば、とても食べにくいですよね。

スプーンが大きすぎると唇での食物の取り込みが難しくなりますし、口の奥まで食物が入ってしまい、口の中での処理がとても難しくなります。

スプーンのボールの部分が大きくて深いと、一口量が多くなり、食べ物と舌が口の中で交通渋滞を起こして丸呑みせざるをえなくなります。

スプーンが大きすぎると、取り込むときに、特に低年齢のお子さんはお口を大きく開けなければならなくなりますし、スプーンの上の食物を唇で取り込もうとしても、歯が先にぶつかってスプーンを噛んでしまうことになります。

ですから、摂食機能そのものの発達にとって、とても大きなマイナスになります。

教育関係の皆様には、ぜひこのことを知っていただきたいと思います。

参考文献  金子芳洋編 食べる機能の障害