躾と虐待のはざま



ある日の午後。

研修が終わった帰り道、二人の男の子を連れた親子がいた。

幼稚園前ぐらいの子と年中さんか年長さんぐらいの兄弟。お父さんとお母さんはファッショナブルでとてもおしゃれ。お母さんはバギーを押していたが、子供二人は歩いていた。

何があったか知らないが、突然、お父さんが下の子を怒り始め、たたいて、身体を二つ折りみたいな形で抱き上げてバギーに投げ込むというか、たたきつけるように乗せ、また、たたいた。

びっくりしてしまって、止めようとしたらお母さんから睨みつけられてしまって声も出なかくて立ちすくんでしまった。お母さんは何も言わない。

子どもは当然「ぎゃ~~~!!!!いたい~~~!!」って泣いてる。

そうしたら、お兄ちゃんが弟に駆け寄り2発(もっとだったかも)ボカスカ殴って、親は何も言わず、今度はお父さんから睨まれて、四人はそのまんま高級ショッピングセンターに入って行った。あっという間の出来事。

私は、そのまま、そこに立ちすくんでしまった。ぎょっとした顔の人、見て見ぬ感じで通り過ぎていく人、私はというと何も言えなかった人。風が一段と冷たく感じた。

子どもは親の背中を見て育つ。弟くんはかわいそうだったけれど、お兄ちゃんがあまりにも痛々しまった。どんな大人になるんだろう。

Facebookにも投稿して、いろいろなコメントを頂いた。

何があったか事情は分からない。でも、たたいていい理由はあるのか。生命にかかわるような何かがあったとすれば、それは何としても怒らなければならないし、止めさせなければならないだろう。でも、OM参道のOMヒルズの前の歩道。

子どもは親の持ち物ではないのだよ。一人の人格を持った「人」。

言葉が見つからない。複雑な思いだけが残った。